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「オール秋田」の可能性を信じて!!

株式会社アルク
秋田を代表する観光地・角館で、飲食業をはじめ幾つもの事業を精力的に手がける株式会社アルク。その事業のひとつで、県の特産品を中心に広く海外へ向けて輸出事業を行なう「海外事業部」について千葉文士社長よりお話しを伺った。

海外展開に取り組んだ経緯についてお聞かせ下さい

当地は有数の観光地ということもあって、もともとはインバウンドの対応が最初です。角館を訪問されるお客様に向けて観光事業を展開していました。国内だけでなく海外からもたくさんのお客様をお迎えしておりましたが、縁あって台湾の企業から工芸品の注文をいただき、少量ではありましたが角館の樺細工と湯沢の川連漆器を輸出いたしました。その後、県の農林水産部関係者から誘いを受けて台湾の物産展に参加したのを手始めに、積極的に海外のミッションに参加したことから徐々にアジアを中心にネットワークを構築し現在に至っています。

株式会社アルクの写真1

海外展開で生じた課題はありましたか

何よりも言葉の問題でした。海外取引は英語で行ないます。会社に英語の堪能なスタッフは2名おりますので通常は問題ないのですが、そのスタッフが他の業務で不在の時などは困ります。私自身はあまり得意ではないので、細かいニュアンスを伝えきれないもどかしさや、急ぎのメール対応が遅れてしまったりすることで言葉の重要性を痛感しました。もうひとつは貿易知識の不足でした。今では笑い話になりますが、最初に輸出した時は関税のことが頭に無く、税金分がそっくり赤字になった思い出があります。

株式会社アルクの写真2

どのように対処したのですか

語学の方は有能なスタッフもおりますので何とかなりましたが、貿易知識はゼロからの勉強でした。ジェトロの開催する貿易実務セミナーに参加することから始め、時間を見つけては勉強会に参加して知識を身に付けていきました。

株式会社アルクの写真3

活用した支援施策や関係機関への要望をお聞かせ下さい

県をはじめ関係機関の助成制度は可能な限り応募して活用しています。当社規模の企業にとっては関係機関の経済支援は非常に有り難いものです。

要望としては、海外事業は機動に乗るまで時間が必要になるため、できるならば採択案件については3~5年位のスパンで継続支援をして欲しいと考えます。また、海外展開に意欲やアイディアがあっても人材の問題で事業展開を躊躇している会社も少なくはないと思いますので、短期的な人的支援を依頼できる人材バンクのような機関を、県を中心に作っていただければいいなと思っています。また、直近ではジェトロの※「海外マーケティング拠点事業」の試験販売プログラムを活用してアメリカで販売ルートの開拓を行なっていますが、「乾燥しいたけ」の評判が良く、継続的な商流を作ることができそうです。

今後の展望をお聞かせ下さい

今までは台湾・香港を中心に事業展開してきましたが、ビジネスのボリュームを考えると今後は北米やヨーロッパにも目を向けて行こうと思っています。アジアの一部の富裕層をターゲットにすることから、欧米の一般消費者に近い層にも訴求し、戦略的に、よりマッチすると考えたためです。また、角館や田沢湖など仙北市には大変魅力的な観光資源がありますので、県や近隣の関係機関と連携してインバウンド事業にも力を入れ、地域振興を図りたいと思っています。

海外マーケティング拠点事業(ジェトロ)
2015年度から実施された輸出総合サポートプロジェクト事業(農林水産省の補助事業)。海外のスーパーや百貨店、ショッピングモール等の中に6次産業化商品等の日本産食品のインストアショップを設置し、輸出に取り組む事業者に日本産農林水産物・食品のテスト販売、プロモーションを行う機会を提供するとともに、消費者やレストラン等関係者の反応を直接収集して、事業者へのフィードバックを行なう。2015年度はシンガポール・タイ・マレーシア・香港・米国(サンフランシスコ)・英国(ロンドン)の6カ国・地域で実施された。

海外展開のポイント

「発想」「行動」「情報収集」がキーワード。小さなヒラメキでも行動することによってビジネスの可能性は大きく広がる。そして情報収集がリスクの軽減を可能にする。

小さな会社同士でも力を合わせれば大きな仕事が可能になる。「オール秋田」で世界に向けて発信していきたい。

株式会社アルク

〒014-0333 秋田県仙北市角館町川原町13-10
電話:0187-55-5241
ファクス:0187-55-5221
info@alk-sakura.co.jp
http://alk-sakura.co.jp/kaisya.html
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